2021年 09月 06日
(俳句の会 令和3年8月句会報告) |
流山稲門会 俳句の会「交譲葉」令和3年8月句会報告
①開催日 令和3年8月28日(土)
②開催場所 通信句会
③参加者 宮内・小西・漆野・朝倉・青木・小川・森川・菅原・安居・松井の10名
④兼 題 「雷雨」一切
⑤選 句 12点句(1)、3点句(2)、2点句(6)、1点句(10)を選句
した。
(12点句)
空蝉や生命の余韻手のひらに・・・・・・・・・・武小川寿歩
(選評)
空蝉を単なる蝉の抜け殻ではなく、生命の余韻と見立てた途端に掌にずしりと重みが感じられたというのである。秀句とする。
(夢 心)
(3点句)
大いなる虹を残して雷雨過ぐ・・・・・・・・・・・夢 心
青天へ一直線に百日紅・・・・・・・・・・・・・・夢 心
(2点句)
神鳴りぬコロナ対応叱咤して・・・・・・・・・・ 悠閑亭徹心
屋根裏を貫かんとする雷雨かな・・・・・・・・・・漆野 達磨
公園のラジオ体操花木槿 ・・・・・・・・・・・・夢 心
雷雨去り葉隠れ出しひらり蝶・・・・・・・・・・・菅原 互酬
立止まり自分の体温計る夏 ・・・・・・・・・・・菅原 互酬
子燕や下りて家主の右左・・・・・・・・・・・・・鷹 嘴
(1点句)
いきなりのハードロックかの雷の音・・・・・・・ 悠閑亭徹心
梓川穂高に懸かる天の川・・・・・・・・・・・・ 悠閑亭徹心
雷雨さえ優しと思ゆこの豪雨・・・・・・・・・・ 小西 小牧
山寺にすべり台あり蝉の碑も・・・・・・・・・・・小西 小牧
撒く水の側から乾く炎暑かな ・・・・・・・・・・漆野 達磨
熱帯夜夫の鼾の憎らしき・・・・・・・・・・・・・鴇 香子
あぶらゼミ七五度目の説教や・・・・・・・・・・・青木 艸寛
遠雷や冷や風渡る湖岸カフェ・・・・・・・・・・・武小川寿歩
感染と酷暑に惑う五輪かな・・・・・・・・・・・・武小川寿歩
力得て暑さ再びセミの声・・・・・・・・・・・・・待糸 史敝
(投 句)
半世紀の感謝を残し閉じる夏 ・・・・・・・・・・小西 小牧
五輪の夏パリは燃えているか三年後 ・・・・・・・漆野 達磨
雷雨避け縁の下に猫隠れる・・・・・・・・・・・・鴇 香子
夕餉にはいつも定番冷奴・・・・・・・・・・・・・鴇 香子
雷雨鳴る木の下潜り震える児・・・・・・・・・・・青木 艸寛
メロン着く富良野の味を待つ長さ・・・・・・・・・青木 艸寛
夏キャンプ落水打たれはしゃぐ孫・・・・・・・・・菅原 互酬
灰白の雷雨の中へ鳥の親・・・・・・・・・・・・・鷹 嘴
踝の瘡蓋とれて夏終る・・・・・・・・・・・・・・鷹 嘴
雷雨きて心どこかに梅雨明けを・・・・・・・・・ 待糸 史敝
雨無情無念のコールド甲子園・・・・・・・・・・・待糸 史敝
⑥句会後記 (菅原 互酬)
今月の句会は、日本で57年ぶりのオリンピック・パラリンピックの開催の真っただ中です。この句会後記の文作中も「パラリンピック」の真っ最中です。「WE THE 15」「アギスト(私たちは動く)」というテーマ開催されていますが、選手の皆さんの不屈の精神力に感嘆するばかりです。そして私たちにもたくさんのエネルギーを頂いてます。
「ゆずりは」の会員の皆さん、コロナ禍にめげず、我々も頑張りましょう。 (以上)