俳句の会

俳句の会「交譲葉」令和3年7月句会報告

2021年 07月 28日

俳句の会「交譲葉」令和3年7月句会報告

①開催日   令和3年7月24日(土)
②開催場所  通信句会
③参加者   宮内・小西・漆野・朝倉・青木・小川・森川・菅原・安居・松井の10名
④兼 題   「草取」一切
⑤選 句   6点句(2)、3点句(1)、2点句(8)、1点句(7) を選句した。
(6点句)
天と地と真っすぐつなぐ驟雨かな・・・・・・・・・武小川寿歩
(選評)
最近の驟雨は、にわか雨と言う範疇を超えて、とにかく急に激しく降る雨のイメージしかない。
天と地を真っ直ぐつなぐとの端的な表現は正にその通りである。
                                 (小西 小牧)
草取を終わりましょうと御茶一本・・・・・・・・・・鷹   嘴
(選評)
 上5中7は、誰が誰に向かって言った言葉だろうか、いろいろな場面が想像される。
 お茶一本と差し出しているが、今やお茶はペットボトルに入っていて、1本2本と数えるものになっている。
                                     (夢   心)
(3点句
草取りや一服せんと庭の石・・・・・・・・・・・・小西 小牧
(2点句)
草取りや一草一葉(いっそういちよう)命かな・・ 悠閑亭徹心
早朝より草取り精出す丸い背よ・・・・・・・・・・鴇  香子
狭き庭茫々たるや夏木立・・・・・・・・・・・・・鴇  香子
草採りてこぼれる汗や空見上げ・・・・・・・・・・青木 艸寛
梔子を焦茶に腐し雨やまず・・・・・・・・・・・・夢   心
草取りやカマとスコップ二刀流・・・・・・・・・・菅原 互酬
筒鳥や馬返しより登る朝・・・・・・・・・・・・・鷹   嘴
コロナ禍でひたすらに読むカミュ『ペスト』・・・・ 待糸 史敝
(1点句)
土石流悲劇のニュース冷奴・・・・・・・・・・・・悠閑亭徹心
頼まれし麦酒探せず下戸の妻・・・・・・・・・・・小西 小牧
立ち座り草取る後も大仕事・・・・・・・・・・・・漆野 達磨
雨上がり双葉見きわめ草むしり・・・・・・・・・・武小川寿歩
竹落葉雨水の流れに逆らわず・‥・・・・・・・・・夢   心
絵日傘の瞶(みつむ)るひとみ万華鏡・・・・・・・菅原 互酬
廃屋に紫陽花一つ咲いてあり・・・・・・・・・・・待糸 史敝
(投 句)
草刈りやシルバー頼み楽をせむ・・・・・・・・・ 悠閑亭徹心
咲き初めし芙蓉に雨の洗礼や・・・・・・・・・・・小西 小牧
風鈴や手枕する子へ贈りもの・・・・・・・・・・・漆野 達磨
百日紅背負いし彩(いろどり)繋ぐ路地・・・・・・漆野 達磨
猫の鼻つんつん嗅ぐや花茗荷・・・・・・・・・・・鴇  香子
蚊帳の中従弟十人雑魚寝して・・・・・・・・・・・青木 艸寛
大鯰濃く浸み入るは里の味・・・・・・・・・・・・青木 艸寛
酢人参余白に置かん朝曇り・・・・・・・・・・・・武小川寿歩
草取りは朝飯前を日課とす・・・・・・・・・・・・夢   心
草取りのふと手を止めて見入る列・・・・・・・・・菅原 互酬
富士講の跡を辿りて中ノ茶屋・・・・・・・・・・ 鷹   嘴
コロナ禍のさらに草取り疲労感・・・・・・・・・・待糸 史敝
⑥ 句会後記 (漆野 達磨)
 「高齢化には外注で対応も一案」
 毎月の句会の運営と毎年の句集の発行は当会設立の10年前から2人の世話人に任せて運営されて来ましたが、会員が皆、
 高齢化の現在、外注で少しずつ対応していくのも一案か。
                                                   (以  上)