2021年 06月 30日
俳句の会「交譲葉」令和3年6月句会報告 |
俳句の会「交譲葉」令和3年6月句会報告
①開催日 令和3年6月26日(土)
②開催場所 通信句会
③参加者 宮内・小西・漆野・朝倉・青木・小川・森川・菅原・安居・松井の10名
④兼 題 「梅雨寒」一切
⑤選 句 9点句(1)、3点句(3)、2点句(7)、1点句(8)を選句した。
(9点句)
夏帽子膝にたたんで接種待つ・・・・・・・・・・小西 小牧
(選評)
ワクチン接種の為のクーポン券や予診票を受け取り、申し込みをし、問診を済ませと、いくつかの段階を踏んで、今や接種を待つばかりになっている。心静かにその時を待っている様子が、膝に畳んでという動作で良く表わされている。 (夢 心)
(3点句)
梅雨寒もありがたさあり老い散歩・・・・・・・・小西 小牧
花南天零れて蜘蛛の巣にかかり・・・・・・・・ 夢 心
幾色に心迷えど白アジサイ・・・・・・・・・・・菅原 互酬
(2点句)
親鳥も木陰に丸く梅雨寒し・・・・・・・・・・・青木 艸寛
初鰹友と盃清水港・・・・・・・・・・・・・・・青木 艸寛
朝陽浴びエメラルドなる植田水・・・・・・・・ 武小川寿歩
初生りの胡瓜真直ぐ尺二寸 ・・・・・・・・・・夢 心
失せし物記憶辿れド梅雨寒し ・・・・・・・・・菅原 互酬
倒木に腰を下ろせば小瑠璃かな・・・・・・・・・鷹 嘴
緑陰や斜度6%の下り坂・・・・・・・・・・・・鷹 嘴
(1点句)
梅雨冷えもジムは快適汗流す・・・・・・・・・ 悠閑亭徹心
あじさいさん色変わったねと幼言い・・・・・・ 悠閑亭徹心
再びの一人でめぐる紫陽花路・・・・・・・・・・小西 小牧
紫陽花も止まない雨に項垂れて・・・・・・・・・鴇 香子
梅雨寒や包みて吾子をそっと抱く・・・・・・・・武小川寿歩
船頭の唄声高かく若葉風・・・・・・・・・・・・武小川寿歩
梅雨寒や今宵焼酎お湯割りで・・・・・・・・・・夢 心
朝方の座骨の疼き梅雨寒し・・・・・・・・・・・鷹 嘴
(投 句)
梅雨寒やワクチン接種コロナ去る・・・・・・・・漆野 達磨
夕焼けやオカリナ習いし妻の背に・・・・・・・・漆野 達磨
金魚の朝小袖揺らせて餌に向かふ・・・・・・・・漆野 達磨
梅雨寒の空を見上げる野良猫や・・・・・・・・・鴇 香子
万緑の公園跳ねる孫の声・・・・・・・・・・・・鴇 香子
青田にて田の草採るや汗止まず・・・・・・・・ 青木 艸寛
カサブランカ待ち受け画面に誘う香・・・・・・・菅原 互酬
梅雨寒や暗い事件がよみがえり・・・・・・・・・待糸 史敝
待ちわびてついに宣言梅雨に入る・・・・・・・・待糸 史敝
両国が際どくもあり鑑真忌・・・・・・・・・・・待糸 史敝
⑥句会後記 (待糸 史敝)
新型コロナ発生から一年五ヶ月余。ついにワクチン接種も詠まれた。私はまだ一回目も受けてない(6月末現在)。個人的にはコロナ前と生活に大きな変化はない。 社会的には「蔓防」からも除外ということで少しずつ緩んでいると思う。五輪は中止と思っていた。時局は不透明だが、句会が継続していることに会員の余力を感じる。 (以上)