俳句の会

俳句の会「交譲葉」令和元年9月句会報告

開催日時  令和元年9.28(土)10:00~12:00

開催場所  生涯学習センター C―201会議室

参加者   宮内・小西・漆野・青木・小川・森川・松井の7名

投句は10名

兼 題   兼題「秋の声」一切

選 句   6点句(1),5点句(1)3点句(2)、2点句(6)、1点句(11)を選句した。

(6点句)

投げる石川面に弾む秋の声・・・・・・・・・・漆野 達磨

(選評)

水切りの石は丸っこいのより平らで尖っている方がよく跳ねると聞きます。そんな石を選んだのでしょうか。秋の陽光の中、水切りの石が二段三段と小気味良く弾んでいきます。

澄んでいるだけではなく水切り石のように少し角を持つ秋の空気、煌めく川面、石が水を切る鋭く軽快な音。

体全体で秋を感じました。(武  美)

(5点句)

こぼれ萩丸く残して苔の庭 ・・・・・・・・・・小西 小牧

 

(選評)

苔の庭の渋い緑、そこに萩の白い花が刈り込まれてあしらわれている。

その日本的な庭園美が彷彿する。(悠閑亭徹心)

(3点句)

紅茶飲む深夜便は秋の声・・・・・・・・・・・鷹   嘴

窓開けて思わず愛でる十三夜・・・・・・・・・待糸 史敝

(2点句)

延ばす答えを問わん秋の声・・・・・・・・・・小西 小牧

生秋刀魚不漁と聞けば買いたくて・・・・・・・小西 小牧
澄まし庭の片隅秋の声・・・・・・・・・・・・鴇  香子
高温の庭に爽気を見出せず・・・・・・・・・・青木 艸寛
集く虫命の限り秋の声・・・・・・・・・・・・夢   心
緑濃き銀杏散らして野分過ぐ・・・・・・・・・夢   心

(1点句)

絵手紙に秋の声聴くと啓上す・・・・・・・・・悠閑亭徹心
地に空に秋声充ちて時移る・・・・・・・・・・悠閑亭徹心
明日こそ座敷替えせむ秋の声・・・・・・・・・悠閑亭徹心
競り合いに痩せても秋刀魚光りをり・・・・・・漆野 達磨
荷物番爺じの育児運動会・・・・・・・・・・・漆野 達磨
次々と咲き続くや百日紅・・・・・・・・・・・鴇  香子
街道の湧水嬉し秋暑し・・・・・・・・・・・・武   美
秋出水田んぼの中の軽車両・・・・・・・・・・夢   心
虫しぐれ拈華微笑の合唱団・・・・・・・・・・菅原 互酬
空にいちにいさんのスクワット・・・・・・・・菅原 互酬
常磐線下り列車に秋の声・・・・・・・・・・・鷹   嘴

 

(投句)

青はるか吹き渡る風車山 ・・・・・・・・・・・鴇  香子
秋の声残る青き葉揺らしけり・・・・・・・・・・青木 艸寛
孫見つめ秋をほほ笑む大仏や・・・・・・・・・・青木 艸寛
五平餅口いっぱいに秋の声・・・・・・・・・・・武   美
秋日向川辺の母子眩しけり・・・・・・・・・・・武   美
蕭条(しょうじょう)の響(とも)す庭先秋の声・菅原 互酬
伊太利の料理が並ぶ十五夜・・・・・・・・・・・鷹   嘴
吹く風や微かに少し秋の声・・・・・・・・・・・待糸 史敝
まだ暑く稽古総見国技館・・・・・・・・・・・・待糸 史敝

○ 句会後記(夢  心)
秋日和に恵まれた一日、投句は10名分出揃ってはいたが、句会は3名の欠席で7名で開催された。いつもの通り1人3句ずつ選句した結果が発表されたが今回は1点句が11句あり、全部で21句が選ばれ、全員が1句以上選句されたという結果になった。

これは会員一人一人が何らかの流儀にとらわれることなく自分流の感性で作句し、鑑賞していることの証拠で、大変良いことだと思う。

ところで、今月の兼題「秋の声」には手古摺った。  季寄せには、秋声というのは、秋になると天に淅瀝の声を聴くようになるをいうとあった。淅瀝を大辞林で引くと、風や落葉や降る雪などの音が哀れで寂しいさまとある。

別の歳時記には、秋の声とは天地・胸奥に有声の声・無声の声として聞かれる秋のひびきで、澄明な心がとらえうる澄んだ声であると書いてある。
わずか5文字の季語の中にこれだけの意味が込められていることを作者も読者も知っていることになっているからこそ、短い詩形の中で沢山の内容を表現することが出来るのであろう。勉強すべきことが多い。

(以 上)