駅シネマ同好会

駅シネマ同好会で『ノア約束の舟』を観ました

2014年 06月 27日

駅シネマ同好会で『ノア約束の舟』を観ました
~嶋沢伶衣子(1981年独文卒)~

*6月18日(水)、駅シネマ同好会の「第32回映画鑑賞会」で、ダーレン・アロノフスキー監督の最新作『ノア約束の舟』を観ました。
鈴木会長・朝倉世話人・上谷・菅原・嶋沢(敬称略)の5名が参加しました。
映画を観終わってから、モール内のお蕎麦屋さんで感想を語り合いました。『ノア』は難解な作品なので、駅シネマ同好会の皆様のコメントがとても参考になりました。



『ノア約束の舟』監督・キャスト
ダーレン・アロノフスキー監督
ラッセル・クロウ~ノア
ジェニファー・コネリー~ノーマ(ノアの妻)
アンソニー・ホプキンス~メトシェラ(ノアの祖父)
ダグラス・ブース~セム(ノアの長男)
ローガン・ラーマン~ハム(ノアのニ男)
レオ・マクヒュー・キャロル~(ノアの三男)
エマ・ワトソン~イラ(孤児/ノアの養女)
レイ・ウィンストン~トバル・カイン(カインの末裔)

◎『ノア 約束の舟』レビュー
*神がノアを選んだように、この作品は観る人を選ぶのでは?と思いました。
ノアの物語の再現を期待する方、創造論を支持する方、アロノフスキー監督の解釈手法に馴染めない方、体調がすぐれない方などは、この映画を楽しめないかもしれません…私も十分には楽しめなくて重苦しく感じたので、未消化な部分や疑問点を書かせて下さい。 m(_ _;)m
①創世記のノアの話には詳細な描写がないのでいろいろな解釈ができると思っていましたが、鬼才アロノフスキー監督の解釈は、私の理解を超える程でした。旧約聖書の時代なのに最終戦争後のような荒廃した雰囲気も感じられ、登場人物たちも紀元前とは思えない衣装を着けていて、ハルマゲドンを辛うじて生き残った人のようでもありました。傲慢な現代人に対する監督からの「戒め」のメッセージも含んでいるのでしょうか?
②ノアの一族はアロノフスキー監督同様 ベジタリアンでベリーの実などを食べていました。一方カインの末裔たちは生肉を貪り食いました。絶滅する恐れのある動物や無尽蔵でない資源を大量消費する人類への「警鐘」なのでしょうか?
③映画「ノア」に、エデンの園から追い出された堕天使”ウォッチャーズ”という岩の怪物が登場した時は、B級SF映画のテイストを感じて私は違和感を覚えました。後で調べてみたら、ウォッチャーズは 旧約聖書の巨人ネフィリムを指すようですね?モンスターの様な彼らが輝く光となって天に戻った時は、とても美しかったです。監督は、独自の視点でネフィリムを映像化したのでしょうか?
④中盤で箱舟が完成し、すべての動物が1つがいずつ舟に入っていきました。ところが、ルシファーの化身の蛇たちはつがいではなく群れを成してやってきました。また、ノアは”蛇の抜け殻”を結んで子供たちを祝福しました。全編通して「蛇」や「智恵の実」の場面が多くて怖いほど印象に残りました。

◎鬼才アロノフスキー監督の作品なので、私には理解の及ばない所がありました。けれども、序盤から終盤まで深く考えさせられ、「一神論」に馴染みの薄い日本人として大変 勉強になりました。
それから、登場人物たちを内省的苦悩で追い込む監督独特の手法が、今作でも活かされていました。特に、ノアが泥酔して裸になる場面は、不完全な人間ノアが描き出されていたと思いました。
*以上、『ノア 約束の舟』の感想です。

駅シネマ同好会の皆さま、これからもどうぞ宜しくお願いします。

(完)