駅シネマ同好会

駅シネマ同好会で『黄金のアデーレ名画の帰還』を観ました

2015年 12月 13日

駅シネマ同好会で『黄金のアデーレ 名画の帰還 』を観ました
~嶋沢 伶衣子(1981年文学部卒)



*12月4日(金)、駅シネマ同好会の第36会映画鑑賞会で、『黄金のアデーレ 名画の帰還(Woman in Gold) 』を観ました。”オーストリアのモナリザ”と呼ばれた「黄金のアデーレ」を巡り、1998年から2006年まで 長い法廷闘争がありました。史実に基づいた重厚な映画なので、見応えがありました。

◎『黄金のアデーレ 名画の帰還』スタッフ・俳優
サイモン・カーティス(監督)
アレクシ・ケイ・キャンベル(脚本)
ヘレン・ミレン~マリア・アルトマン(主人公)
タチアナ・マズラニー~マリア・アルトマン(若き日の主人公)
マックス・アイアンズ~フリッツ(マリアの夫)
ライアン・レイノルズ~ランディ/ランドル・シェーンベルク(新米弁護士)
ケイティ・ホームズ~パム・シェーンベルク(ランディの妻 )
ダニエル・ブリュール~フベルトゥス・チェルニン(オーストリア人記者)
アンチュ・トラウェ~アデーレ・ブロッホ=バウアー(マリアの伯母)

◎ 『黄金のアデーレ』 ストーリー(触りだけ)
*1998年、ロサンゼルス。82歳になったマリア(ヘレン・ミレン)は、クリムトが描いた名画「黄金のアデーレ」のモデルが、自分を可愛がってくれた伯母だと知る。彼女は、”祖国”オーストリアに対して、ナチスに没収された伯母の絵の返還を求め、親友の息子で弁護士のランディ(ライアン・レイノルズ)と共にウィーンへ向かう。マリアは、幸せな記憶を封印した故郷で 若き日を振り返り、いまだ終わらぬ過去を清算しようとする…。

◎『黄金のアデーレ』キャストについて
*アカデミー主演女優賞ほか数々の賞を受賞しているヘレン・ミレン:圧巻の演技力で、気高くてユーモラスで世話焼きな「マリアおばあちゃん」を演じました。
*雇われ弁護士ランディ役のライアン・レイノルズ:頼りない青年が 家庭人としても職業人としても成長していく姿を、好演しました。ランディとマリアの コンビは、距離感も絶妙で 最高のタッグだと思いました。
*二人を助けるジャーナリスト役のダニエル・ブリュール:過去と向き合うオーストリア人の苦悩や覚悟を 見事に演じました。他の俳優さんたちも、「おお、この人が!」という顔ぶれでした。



◎『黄金のアデーレ』の感想( Spoiler alert! )
*この作品は、バディムービー/ 家族ドラマ/ 社会派/ 法廷物/ 戦争・歴史物/ サスペンス/ 芸術/ エンタメ等、いろいろな要素が詰まっているので、広い層に受け入れられそうです。また、第二次大戦前後に起きた事が そのまま”現代”のマリアにリンクしているので、戦争を知らない若い人たちにも、彼女の「想い」が伝わるのではと思いました。
*…実を言うと 私は、この映画に過度な期待はしていませんでした。『黄金のアデーレ 名画の帰還』という邦題から 結末が予測できたし、ナチスに奪われた美術品を取り返す映画は 他にもあるからです。
*けれども、回想シーンや懺悔のシーンや終盤のマリアの涙に、激しく胸を揺さぶられました。戦争に翻弄され 全てを失って亡命した彼女が、「伯母の絵」以上に取り戻したかったものは 何なのか?…考えているうちに 目頭が熱くなりました。民族/ 宗教/ 人種問題/ 戦争/ 国の在り方などについても、深く考えさせられました。
*…エンドロールで、「マリア・アルトマン、 2011年、カリフォルニアで94歳にて永眠」と出ました。個人の生涯と名画を通して 二つの国の100年スパンの歴史を語った映画は、そう多くないのでは と思いました。予想以上の良作で、客電が灯いた後も 涙が止まりませんでした…。

◎ 駅シネマ同好会の皆さま、これからも 一緒に映画を観て感想や意見を語り合いたいので、どうぞよろしくお願いします。 m(__)m

( 完 )