俳句の会

俳句の会「交譲葉」30年11月句会報告

    1. 開催日時  30.11.25(日)10:00~12:00
    2. 開催場所  生涯学習センター C―201会議室
    3. 参加者   宮内・漆野・青木・小川・森川・安居の6名

      (投句は9名)

    4. 兼 題   兼題「帰り花」
    5. 選 句   8点句(1)、3点句(2)、2点句(7)、1点句(8)を選句した。

      (8点句)

      湯けむりの岩場を覗く紅楓(べにかえで)・・・・・・・菅原 互酬

      (選評) 

       作者は温泉宿の露天風呂に入っているのである。露天風呂は天然の岩場をうまく利用して作られており、周りは木々に囲まれていて、紅葉した楓が見ごろであり、多分、小鳥の声や、渓流の音も聞こえているに違いない。作者は湯につかって、目と耳を楽しませながら、至福の時を過ごしているのである。この句では、そういう作者を紅楓が覗き見をしていると云っているのである。見る者の主体が逆転しているところに意外性があって面白かった。(夢   心)
                 

      (3点句)

      下賀茂に帰り花咲く二人旅・・・・・・・・・・・青木 艸寛

      若者の乱れし夜や帰り花・・・・・・・・・・・・武   美

      (2点句)

      夕闇にポット浮かぶはななかまど・・・・・・・・悠閑亭徹心

      実を成した責果たし柿今紅葉・・・・・・・・・・悠閑亭徹心

      会いて後外れし期待帰り花・・・・・・・・・・・漆野 達磨

      鎮座する万治の石仏もみじ舞う・・・・・・・・・鴇  香子

      冬桜かと思いきや帰り花・・・・・・・・・・・・夢   心

      更地はやえのころ草に覆われぬ・・・・・・・・・夢   心

      帰り花流れ変えたる来し方(こしかた)の・・・・菅原 互酬

      (1点句)

      大根は輪切りで育つや孫の問ふ・・・・・・・・・漆野 達磨

      青空やススキの波の果てしなく・・・・・・・・・鴇  香子

      万葉の里にキトラ絵秋深し・・・・・・・・・・・青木 艸寛

      艶やかな広き葉とある石蕗の花・・・・・・・・・武   美

      大銀杏歳を取ったと又笑う・・・・・・・・・・・菅原 互酬

      下り来て鳥居に添へる帰り花・・・・・・・・・・鷹   嘴

      ゴールして万の爽やか手賀の里・・・・・・・・・鷹   嘴

      秋寒し雨音さがす布団中・・・・・・・・・・・・鷹   嘴

      (投 句)           

      喜寿の躬に狂い花咲けと冀(こいねが)う・・・・悠閑亭徹心

      田舎道こぼれし山茶花光り跳ね・・・・・・・・・漆野 達磨

      薄闇にひそかに咲きし帰り花・・・・・・・・・・鴇  香子

      上賀茂の川面に光る小春日や・・・・・・・・・・青木 艸寛

      青信号セキレイ渡る小春かな・・・・・・・・・・武   美

      アパートの跡地一面枯野かな・・・・・・・・・・夢   心

      陽だまりに強く雄々しく帰り花・・・・・・・・・松井 敏浩

      ()も昼も紅葉まつりの筑波山・・・・・・・・松井 敏浩

      紅葉(こうよう)をテレビで眺め愚痴を聞く・・・・松井 敏浩

      句会後記(青木 艸寛)
       今月の句会は、6名の出席でした。開催日が日曜日となり、用件が重なったようです。
      しかし、月一回の句会というのは重要なことで、「ゆずりは句会」発足以来60回以上
      の句会が毎月開催されているということになります。
      事務局のご努力には感謝につきます。
      句会のレベルも数段レベルアップしています。
      着々と実績を積み重ねたいものです。

       

      (以上)