12月師走の15日(日)、当日は快晴でさほど寒くなく散策日和かと思わせるすばらしい天気でした。
柏駅に13時集合、総勢12名、千代田線で一路都心の明治神宮駅を目ざしスタート、14時20分ごろ目的地に到着。地下駅から地上に出るとJR原宿駅あたりはかなりの人々で混雑しており、それも若い人々が目立ちました。
われわれのような昔若かったグループにはいささか場違いの感はなきにしもあらずでしたが、久しぶりに若者の街原宿界隈の空気にふれいくらか若返ったような気にもなりました。
それでも私たちははっきりした目的をもって人混をかきわけ、明治神宮南参道へと進みました。大きな鳥居の下を通り砂利道を踏みしめ参道へ一歩踏み入れるとそこは余り人影もなく、静かで神々しさを感じ、なにかシャキットとした気持ちを感じたのは私だけだったでしょうか。
本殿に進み各自参拝をすませ、その後次の約25.000坪(83.000平方メートル)ある庭園へと向かいました。案内によると明治天皇、昭憲皇太后にご縁の深い由緒ある名苑とありました。
庭園は今の時季落葉樹の落ち葉が幾重にも敷き詰められた感じで冬木立の風情、武蔵野特有の雑木林の面影をとどめ、曲がりくねった小径が美しい熊笹の間を縫っていました。
池の鯉、樹間の野鳥、特に丸い枠のある清正井は透明度の高い鏡面のような感じでした。
ここが渋谷川の源流だそうです。四季折々にはその時季特有で4月のヤマブキ、ツツジ、落葉樹の新芽、6月は花菖蒲、12月はカエデ等の紅葉など見頃となるようです。
深く深呼吸しながら、この冬木立に別れをつげ、次なる岡本太郎記念館に向かうことになります。
御苑を一歩出ると明治神宮前駅、原宿駅付近の歩道は到着時以上に人々で埋め尽くされ身動きもできないほどの混雑ぶりでした。はぐれないよう仲間の後を追いながら、表参道駅方向の岡本太郎記念館へと向かい20分ほどで到着、記念館はさほど大きくない、たたずまいで瀟洒な感じの建物でした。
1F,2Fに分かれ、1Fには奥に2部屋あり制作室と客間風の部屋でこの場所でエネルギイシュな作品の構想や制作がなされていたのかなと感慨深いものがありました。2Fは坂口安吾の小説「花妖」の挿絵の原画が展示されており、挿絵も描いていたのかなと意外でした。
この後少し疲れも感じ最後の忘年会場となる表参道駅近くの、今日半日見聞を広めた私たちにふさわしい名前の居酒屋「東方見聞録」に到着、それぞれ各自席に陣取り世話人の漆野さんの発声でスタート、歓談も大いに盛り上がり、恒例の今年の「私の最大ニュース」の発表を聞きながら、みなさんの話題の豊かさに強い絆が深まったことと思います。今年一年に感謝し、来年も元気で健康長寿を目指し、また新しい見聞があることを願って散会となりました。
西田 邦嘉(1959年 文学部卒)